マンションの長期修繕計画
神奈川県相模原市 2007年8月 計画: (有)A tempo
マンションの長期修繕計画を策定しました。下のグラフは、何年後にどのような改修工事(工事金額)が必要となるかを示しています。
マンションで将来大模修繕工事の工事費がいつ、どの程度かかるかを把握し、その工事費を調達するための資金計画をたてる作業が長期修繕計画。竣工後20年等長期にわたる修繕時期の目安や工事金額の概算を表示、これが策定されていないと、大規模修繕のために多額の一時金を支払わねばならないこととなり、これはひいては組合内の合意形成を難 しくし、結果としてマンションの資産価値の低下を招きかねない。
11年後(竣工後24年)と23年後(竣工後36年)に建築主体の大規模修繕と、17年後(竣工後30年)に設備主体の大規模修繕が必要となることが分かります。
1回目の大規模修繕(竣工後12年)を終えたばかりのマンションです。14年目から30年間をシミュレーションしました。この種のシミュレーションを正確に行うには相当高度なノウハウが必要となります。グラフは、将来の何時の時点でどれほど修繕積立金を値上げする必要があるかを説明するためのものです。何種類かをシミュレーションし、最良の方法をアドバイスします。一時金でカバーする方法もあります。
戸数が15戸と比較的小規模な場合、修繕積立金は、割高となります。分譲時点の修繕積立金は、低く設定しているマンションが殆どですので、マンションの資産価値を維持するためには、10~12年経過すると値上げせざるを得ません。値上げ巾を根拠あるものにするためには、しっかりした長期修繕計画が不可欠です。
「マンション管理適正化推進法」では、5年毎の見直しも求められています。
住宅金融支援機構の修繕工事用積立債「すまい・る債」を利用するには、要件として、建物の竣工からの経過時期に応じて、下記の金額以上積み立てられている事とされています。
平均専有面積55m²以上 平均専有面積55m²未満
5年未満 6,000円 /月 5,700円 /月
5年以上10年未満 7,000円 /月 6,650円 /月
10年以上17年未満 9,000円 /月 8,550円 /月
17年以上 10,000円 /月 9,500円 /月
関連記事:国交省ガイドラインによる長期修繕計画作成
長期修繕計画作成上の注意点
マンションの長期修繕計画2
建物調査劣化診断:付着強度試験
建物調査劣化診断:コンクリート強度
建物調査劣化診断:シーリング材劣化調査
大規模修繕工事 コンクリート
(a-tempo) 2007年8月24日 17:49 | 個別ページ | トラックバック(2)