2009年5月

中古住宅にも履行法相当の保険制度導入

2009/10/01から新築住宅に対しては、住宅瑕疵担保責任履行法が施行されますが、中古住宅に対しても、来年度(2010年度をめどに)「新保険制度」を導入することを、国交省が先日発表しました。

任意ではありますが、新保険に加入すると、買ってから5年以内に雨漏りなど(特定住宅瑕疵)の欠陥がみつかれば、かかった補修費用を最高1000万円まで支払われます。

中古住宅 005.jpg
 
2009/05/26 日経新聞

住宅瑕疵担保責任履行法の半分の規模です。基の住宅の出来不出来がリスクとなりますから、妥当なところでしょうか。リフォーム工事中の保険会社による耐久性・安全性に関する検査が、中古住宅の品質向上のために有益となります。

長期優良住宅の流通や、新規住宅着工数の低減には、欠かせない制度と思います。中古住宅の品質への不安を和らげ良質な中古住宅の流通を促す効果が期待できます。
日本の中古住宅の流通量は、米国の1/30程度とも言われております。

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                           「中古住宅性能表示」より 日本の住宅の平均耐用年数が、極めて短い事が判ります。

既存住宅の性能表示制度は、2002年から始まっています。
任意の制度で、一定額の評価費用が掛かります。

履行法での指定住宅瑕疵担保責任保険法人や各評価機関等が、この制度にも参入すると考えられます。
保険料は、検査料を含めて、10~15万円になると見られています。
新築住宅の対する履行法の保険料より高くなるようです。

加えて、中古住宅のリフォームについても、業者が提案した工事内容や費用が適正かどうかを別の業者らが事前に診断する制度を導入する・・・との構想もありますが、意味不明で実現には疑問が残ります。

    リフォーム推進協議会にて 2009/06/18

     リフォーム推進協議会 001.jpg     リフォーム推進協議会 003.jpg
  巽会長のご挨拶 お元気で何よりです。40年前、不良学生の頃に単位を戴きました。
  福山大学で、建築設備講座の講師をしていた頃にも、お世話になりました。


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関連情報:住宅瑕疵保険が工事後でも加入可能に ケンプラッツ 2009/07/21
工事後検査.jpg
瑕疵保険の通常料金と工事後の検査を伴う料金との比較。 対象住宅として延べ床面積120m2の戸建て住宅を想定し、国交省がまとめた
国交省は保険法人を担い手として、中古住宅向け瑕疵保険を普及させる構想を検討中だ。工事後の検査の方法を中古住宅に応用する方針を打ち出している。

太陽光発電に欠かせないスマート・グリッド

米オバマ政権が、景気対策「American Recovery and Reinvestment Act(ARRA)」として、スマート・グリッド関連プロジェクトに110億米ドルの予算を計上して以来、スマート・グリッドと言う言葉が脚光を浴びています。

「スマート・グリッド」とは、直訳すれば「賢い送電網」ということです。 従来の送電線は大きな発電所から一方的に電力を送り出す方式でしたが、ピーク消費量に照準を合わせた容量の設定はムダが多いばかりでなく、送電網自体も自然災害などに弱く、復旧に手間取るケースが多かったのです。 このため、より分散されていて、消費者との双方向でのやり取りの余地があり、より進んだ電力使用測定システムを備えている送電網が望まれています。つまり、「賢い送電網」とはそのような特徴を備えている送電線と言えます。

 その最大の特徴は次の2点に集約できます。

1.停電や断線などアクシデントが起きたとき、送電線が自力で治癒できる
2.ソーラー・パネルなどで家庭や私企業が生産した電力を電力会社に売り返せる

日本においても、2030年までに現在の40倍(約5,300万キロワット)の太陽光発電導入を目指す政府目標を達成するには、送電網の技術革新が必要になるとされています。

電力業界は、既存の送電網で太陽光発電を1,000万キロワットまで受け入れ可能としていますが、これを超えると電力品質安定化のため、蓄電池の大量導入や補完電源などの電力システムの改善策が必要としています。

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送電網の技術革新には、発送分離も必要と考えられているため、送電線網を手放したくない電力会社としては、躊躇したい面もあると思います。

電力10社は、太陽光発電の大量導入に備え、電力10社は太陽光発電が送電網に与える影響を調べる全国規模の実証実験に乗り出しました。

天候変化による太陽光発電の出力変動、送電網への負荷などを検証し、再生可能エネルギーと共存可能な電力系統の開発につなげる。

実証試験では、太陽光発電が大量導入されても周波数を一定に保つ制御技術確立に向けたデータを測定します。

実証実験は3年間で総額14億円。
国が半額を補助します。      NIKKEI NET2009/05
アメリカに比べると、予算額の面では見劣りしています。

でも、
情報技術(IT)の世界が、メインフレームシステムから分散処理システムへ劇的にリストラしたように、送電網の技術革新も劇的に進展しそうな予感がします。
言わば、電力網のインテリジェント化。

スマートグリッド.jpg
PVジャパン2009 日経Ecolomy より

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太陽光発電ストラップ
        ■ 太陽電池付きバッグ
太陽電池付きバッグ.jpg

■ 太陽電池携帯

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■ 「太陽光発電、売ってます」流通大手が取り扱い拡大

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太陽光発電装置の販売に参入したヨドバシカメラ。家電量販大手で販売拡充の動きが強まっている(東京・マルチメディアakiba)

南極昭和基地設置用の風力発電機

昭和基地では過去、何度も風力発電機が、極地の厳しい自然条件により倒壊等して失敗しています。
それでも諦めません。

風力発電
設置予定と同型の10kW風力発電機(風車部分) にかほ市 国立局地研究所より

このジャイロミル型の風車は、見るからに頑丈そうで、今回は、壊れないことを祈ります。

垂直軸型であり、風向制御を必要としないため、風向きが安定しない場所でも、安定して発電する事が可能。とされています。

それにしても、この不屈の精神には頭が下がります。


関連記事:スクリューマグナス風車は画期的な風力発電        ダリウス・サボニウス併結形風力発電機

高層住宅管理業協会による管理費等保証制度

住宅瑕疵担保履行法に近い法律として、「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」第95条に規定する保証制度があります。
平成13年8月にマンション管理会社の団体(指定法人)として、わが国唯一国土交通大臣から指定された「社団法人高層住宅管理業協会」が、管理会社が経営破綻した時に、管理費等を保証する制度です。

平成19年10月1日現在、マンション管理会社381社が協会保証機構に加入しています。
平成20年度管理費等保証契約受諾会員一覧 を参考にしてください。

不動産不況により、多くのマンション分譲会社が、倒産しています。

2008年以降に倒産した主なマンション分譲会社一覧(首都圏中心)

   株式会社グレース              株式会社アジャクス
   株式会社第一住創            東洋ホーム株式会社
   株式会社ゼファー             マツヤハウジング株式会社
   株式会社アーバンコーポレイション   セボン株式会社
   株式会社都市デザインシステム    株式会社エルクリエイト  
   株式会社ダイナシティ           株式会社ノエル
   シーズクリエイト株式会社        康和地所株式会社
   ランドコム株式会社            株式会社モリモト
   ダイア建設株式会社           日本綜合地所株式会社
   ニチモ株式会社              株式会社アゼル

これらのデベロッパーの倒産が、関連会社の管理会社の倒産へ直結する訳ではありませんが、マンション管理組合としては気になるところです。

■ 保証対象管理組合

協会の保証機構に加入している管理会社と管理委託契約を締結している管理組合で、管理会社から保証機構に届け出のあった管理組合が保証対象になります。

■ 協会が保証する管理費等の定義

保証の対象となる管理費等とは、管理組合が毎月定期的に区分所有者から徴収している管理費、修繕積立金及び敷地・共用部分の専用使用料をいいます。
一時的に徴収する工事分担金等及び借地料、町会費、CATV使用料等、定期的に徴収していても敷地・共用部分の専用使用料でないものは該当しません。

■ 保証する債務

保証期間は、毎年10月1日から翌年9月30日までの間です。この期間内に管理会社が倒産等により、管理組合に対し管理費等の返還債務を負うこととなった場合、協会が管理会社に替わって管理費等1ヶ月分相当額を限度としてその返還債務を履行するものです。

■ 保証委託契約受諾証明書の交付

保証対象の管理組合には、協会が発行する「保証委託契約受諾証明書」を管理会社を介して交付いたします。この「保証委託契約受諾証明書」は、保証金を請求する際の必要書類となりますので、必ず受領して、協会宛の「保証委託契約受諾証明書受領書」を管理会社にご提出ください。
 「保証委託契約受諾証明書」は毎年更新され、その都度有効期間(保証期間)も更新されます。交付された「保証委託契約受諾証明書」の有効期間(保証期間)をお確かめください。

管理組合としても管理責任があり協会が保証責任を負わない以下の場合がありますので十分注意する必要があります。

1.管理組合が管理すべき管理組合名義口座の通帳・印鑑の双方を管理会社に管理させるなど、管理組合の通帳・印鑑の管理責任を怠ったとき
2.管理会社に管理委託契約の目的に該当しない金銭の払出を承認したとき、またはその金銭を引き渡したとき
3.管理会社と共謀して管理費等を費消したとき

この保証制度については、管理会社が加入していても、管理組合への説明がなされていない可能性が大いにあります。
一度、管理会社へ確認されることをお勧めします。

関連情報として、以下が、2009年(平成21年)の管理会社ランキング(管理組合数)です。 社団法人高層住宅管理業協会データを参考にしています。クリックすると拡大されます。
管理戸数が多ければ良いと言う物ではありませんのでご注意下さい。

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