2010年2月

スケルトンリフォームのスケルトン

築25年超賃貸マンションの専用部を、旧賃貸人から新賃貸人への入れ替わり期間を利用して各タイプ次々とリノベーションしています。

現在古い間仕切りを撤去して、新しい間仕切りの骨組みを組んでいます。

 IMG_0349.JPG  IMG_0355.JPG  IMG_0350.JPG

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写真中央には新設する対面式キッチンユニット用の配管が施工されています。


 Before.jpg Before2.jpg
 Before3.jpg         


解体前の写真です。
  

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フローリングを貼っています。台所流し排水管の勾配を適切にとるために工夫しています。

今日は、各コンセントや照明スイッチ、TVコンセント等の位置を、現地で確認・指示をしました。

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 外壁面には、結露を防止するために、写真にあるスタイロボード(断熱材張り合わせボード)を使用します。
 断熱ボードは、9+12mmと通常の壁ボードより厚いため、窓木枠を加工して貼り付けます。


断熱ボード.JPG

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NEC_0030.JPG

既存木枠では、断熱ボードの厚みに比べて不足がありますので、既存木枠に額縁をつけています。


 内窓を設置しての、住宅版エコポイントの取得も検討しましたが、クレセントがレバー式なので止めました。
 延焼ラインに係っており、内窓が防火設備規準に適っているかどうかも気になるところです。

     IMG_0366.JPG


対面式キッチンセットを搬入しました。
>>>>完成写真

天井クロス.JPG


天井クロスを貼っています。


関連記事:賃貸マンションのリノベーション        対面式オープンキッチンの完成         住宅版エコポイント制度:新築は12月8日着工分から        省エネ法に基づくトップランナー基準相当の住宅        マンションをリノベーションして住宅エコポイント取得
関連情報:平成21年度の税制改正のポイント
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動き出すか「マンション評価制度」

新聞(日経夕刊2010/02/17)記事に「マンション評価制度」のことが載っていました。既存マンションの住環境を維持・改善するのが狙いで、京都で活動が始まっているとのことです。

省エネとCO2削減には、新築の住宅建設を減らし既存住宅のリフォーム・流通を促進させることが必要となります。

その観点からも意義深い動きと感じます。

国交省「長期優良住宅先導的モデル事業」採択

品確法における「住宅性能表示制度」では、既存マンションの建物としての性能を評価できますが、この「マンション評価制度」は管理状況を
組合運営について  
  ●総会出席率
  ●管理費の滞納戸数
  ●役員任期や決定の手順
  ●管理会社へ委託する差異の手順
  ●理事会の開催回数
  ●理事会の引継ぎ文書作成
  ●構造計算書などの文書保存
住民同士の交流等について
  ●役員の後任育成 
  ●広報誌の発行
  ●交流イベントの実施
  ●組合活動の情報開示
  ●住民同士のあいさつや交流    ・
災害への備え
  ●防災訓練の有無など 
  ●消防訓練の実施など
  ●災害時の物資備蓄         
  ●エレベーターなどの法廷点検    ・
  ●損害保険の加入 
多世代が暮らせる工夫について 
  ●空き住戸状況
  ●インターネット環境の整備など
  ●防犯カメラなど防犯・事故への備え
  ●掲示板の活用など
  ●共用部のバリアフリー対応    
  ●駐輪場・駐車場の整備・清掃
地域との共存・共栄
  ●町の住民組織への加入
  ●地域行事への参加
  ●町内情報の掲示など
  ●近隣住民との協力体制
  ●近隣住民への交流の働きかけ
等の28項目で評価しています。

品確法では、その既存住宅に対する評価方法規準の「11-1:現況検査により認められる劣化等の状況」で「適切な維持管理に関する計画等」を定義しています。
・・・共同住宅等の良好な維持管理を行う上で必要となる適切な長期修繕計画及び管理規約、適切な金額の修繕積立金並びに他の法令に基づく昇降機その他の設備の点検の実施をいう。>>>>祝!住宅性能評価員の資格取得としています。

驚くのは、評価対象のマンションの現状に応じた適切な修繕積立金の求め方を規定して算定し、評価が行えるようにしていることです。住宅性能評価員さんは、組合会計についても詳しく知っていなければなりません。大変です。

品確法の今後の発展に期待しますが、住宅性能評価員とマンション管理士の役割分担及び協力について明解にする必要もありそうです。

長期修繕計画を作成する資格者として、今後住宅性能評価員を指名する可能性があるのでしょうか。・・・無理だと思います。

話は変わりますが、神奈川県では現在「マンション実態調査」を北部地域で実施しています。
首都圏マンション管理士会の一員として周辺マンション120棟程度の調査を担当していますが、管理組合の実体の無さに驚かされます。

区分所有法では、2以上の区分所有者がいる建物では管理組合が自然発生するとされていますが、自然には発生していません。

行政は、管理組合理事長宛に調査用紙を発送しますが、容易には届きません。管理組合の郵便受けがあるマンションでも、実体の無いマンションが数多く存在します。

管理を委託されている管理会社は、種々の理由で、外部情報(管理会社にとって有害な物は特に)を管理組合へ伝わらないよう管理員を指導しているところが多いようです。

理事長は輪番制が多く、何事も無く任期を全うするためにあえて外部情報からは耳を閉ざす様子が伺えます。

管理組合の管理者はしかるべき行政へ届け出る必要があります。管理者の個人情報を守るということは、企業の代表社長名を隠匿する会社と同じことに思います。

こうして行政は、マンションの実体を把握することが出来なくなります。

マンション評価制度」のような制度を拡充させるためには、マンション管理組合が、その実態と主体性を持つことから始める必要があります。

行政は、区分所有法でその存在を定義されているものの、自覚も無く何も知らされない管理組合の実体を把握すべきだと感じます。


関連記事:祝!住宅性能評価員の資格取得

賃貸マンションのリノベーション

築25年超賃貸マンションの専用部を、旧賃貸人から新賃貸人への入れ替わり期間を利用して各タイプ次々とリノベーションしています。
今回は募集と契約のタイミングがうまくいき、新賃貸人からの要望を最大限取り入れたプランとすることが出来ました。
入居日までの期間が、退室日から2週間以上、意思決定が1ヶ月前以上あればこうゆうことが可能となります。クリティカルパスはキッチンセットの納期です。
設計事務所としては募集用の図面として、何種類かの変更パターンを早く準備する必要があります。

イメージでしか表示できません、悪しからず。

リノベーション.JPG

2LDK1LDKの2つのプランを準備しましたが、1LDKが選択されました。私としてもその方をお勧めしました。

収納を増やしたいという要望や、キッチンセット・壁クロスのカラーの好みにも100%対応することが出来ました。
賃貸人の要望を取り入れたプランにする事はあまり聞いたことがありません。画期的です。
その他、
■ 台所を間仕切らずにフラット対面キッチンIHクッキングヒーターを採用しています。
■ 目障りで使いにくい吊戸棚は一切設置せずに天井を広く見せます。
■ 和室は無くし全面フローリング貼りとしています。

を特徴としています。
個々の要望は、果たして万人にとって有効かどうかをチェックする事がもちろん必要となります。

後は引越しに間に合わせて丁寧に施工します。


関連記事:スケルトンリフォームのスケルトン        対面式オープンキッチンの完成        ユニットバスの更新・2日間

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