建物調査劣化診断:付着強度試験
神奈川県相模原市 2007年9月 調査・診断: (有)A tempo
マンション等の長期修繕計画や大規模修繕に先立って、建物調査劣化診断を実施します。
写真は、打診棒(打検棒)でタイルの付着度を調べています。(筆者)
タイルと下地との間に空隙があると、音が少し乾きますので分かります。
タイルの付着強度を正確に測定するには、下の写真のように付着強度試験機で引っ張り剥がします。どの断面部が弱いかも分かります。
金具に接着剤を塗り、剥がすタイルへ密着させます。
接着剤が固まれば回りにカッターを入れます。 付着強度試験器です。
剥がされたタイルです。もちろんこの後元に戻します。
タイルは剥がれて落ちた場合、第三者へ危害を加える可能性がありますから、その付着度を調査することはきわめて重要です。
今回は打検棒の届く範囲を調べて、全体を想定して補修費用を見積もります。
本件バルコニーの壁において、相当の枚数が浮いていました。
外壁用塗装の付着度も調べられます。
左は接着剤が固まるのを待っています。右はタイルの時と同じように金具廻りにカッターを入れています。
真ん中写真の右は、壁のコンクリートをコア抜きし(局部破壊検査)、フェノールフタレイン液をかけて中性化の程度(深度)を調べるためのものです。
タイルを剥がす工具と同じで、手動のハンドル式です。
下は、剥がされた塗料の塗膜です。本件ではどこもしっかり付着していました。
携わっているマンションにて大規模修繕の時期に来た物件が、このところ軒並みになって来ました。忙しくなりそうです。
規模・戸数により変わりますが、50万~100万で承ります。
大規模修繕工事のための事前調査であれば、修繕積立金からの支出となりますが、長期修繕計画策定のためであれば、管理費OR修繕積立金からの支出となります。