悪臭を臭気指数で評価・規制
神奈川県相模原市 2006年8月 文責: (有)A tempo
建物からは様々な臭いが出され、近隣への迷惑となる場合があります。
1.マンション1階中華料理店等からの厨房排気臭 2.河川・水路への排水臭 3.汚水槽通気管からの汚水臭 4.ごみ置き場からの ごみ臭 5.メンテナンス不良の浄化槽からの汚水処理臭 6.ごみ焼却臭 7.ペット・家畜・動物臭最近、敷地内や住居にごみを趣味で蓄える方や、自分の排泄物を煮たり焼いたりして存在を確認させようとする方が増えていると、マスコミが紹介しています。
臭いに限らずとも、建築は周りの環境への影響を十分に配慮しなければなりません。
アンモニアやトルエン等22種類の特定悪臭物質:
アンモニア、メチルメルカプタン、硫化水素、硫化メチル、二硫化メチル、トリメチルアミン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ノルマルブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ノルマルバレルアルデヒド、イソバレルアルデヒド、イソブタノール、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン、トルエン、スチレン、キシレン、プロピオン酸、ノルマル酪酸、ノルマル吉草酸、イソ吉草酸については、その濃度に対して規制が行われていますが、上記のようなトラブルを数値的に規制するのは難しい面があります。
設計上は適当に希釈するか、可能な場合脱臭装置をつけ、できるだけ高いレベルまで立ち上げて排出します。論理的な設計上の根拠はなく、気休めにすぎない場合もあります。
そこで、「臭気指数」です。
これは臭気の強さを表す数値で、臭いのついた空気や水を臭いが感じられなくなるまで無臭空気または無臭水で薄めたときの希釈倍率から算出される数値です。
騒音の評価と同じく感覚値ですから、対数関数が使われており、設計上の根拠にするには高度な数学が必要となりそうです。
平成12年には「臭気判定士」の制度が制定されています。臭気環境分野で初めての国家資格です。あるもんですね。
相模原市では、平成18年10月1日から悪臭防止法による規制の方法を、現行の物質濃度規制から臭気指数規制に改正となります。
参考文献:臭気指数規制ガイドライン 環境省
関連映画:臭気判定士が主人公の映画「イヌゴエ」
関連協会:社団法人におい・かおり環境協会