HOME > アテンポリフォーム日誌 > アーカイブ > 住宅エコポイント

住宅エコポイント

First 1 2

増築にも住宅版エコポイント支給

各地で住宅版エコポイント講習会が開催されていますが、増築工事にも住宅版エコポイントが支給されるようです。


増築の場合、どれだけ断熱性能を高めても一次消費エネルギーは増加してしまいますが、経済効果を狙っての事と思います。
例えば窓の改修については、以下のようなやりとりがあった(回答は行政官)。
Q:大きさは関係ないのか。
A:あまりに小さい窓はどうするか検討中で、大きさによってポイントに差をつけることも視野に入れている。
Q:窓はLow-E(低放射)にする必要があるか。
A:日射の遮蔽ではなく、断熱が目的なので通常の複層ガラスでよい。
Q:増築も対象になるのか。
A:趣旨には反するが対象にする

講習会での質疑回答より

>>>>>各地で住宅版エコポイント講習会、即時交換」にも言及 ケンプラッツ 2010/01/13

また取得したエコポイントの交換対象として、一体的に実施する他の工事にポイントを充当する事も可能となるようです。これも経済効果を狙っています。

住宅エコポイント2.jpg
ポイントの「即時交換」のイメージ(検討案)(資料:国土交通省)
工事施工者へポイント相当の代金を支払う事務局は現在公募中だそうです。
一体的という意味は、よく考える必要がありそうです。一つの契約の中でという解釈でしょうか。

サッシ交換工事と、家電エコポイント付で自分が購入したエアコンを支給しての設置工事を同一リフォーム工事業者へ発注する場合等では、一体的な追加工事として住宅エコポイントの交換対象となるような気がします。
別工事業者へ分離発注するとだめでしょう。工事時期をずらせば、累計30万P/戸まで分割発注できそうです。

バリアフリー工事や、エアコン設置工事も一体的同時にできるサッシ工事屋(または断熱工事屋)さんは稼ぎ時となりそうです。居ればの話ですが。

窓のエコリフォームに対する発行エコポイント数も発表されています。

窓のエコポイント.JPG
>>>住宅版エコポイント制度の概要について 1月15日更新版 国交省より
>>>>エコリフォームの対象となる窓の仕様例 6つの地域区分ごとに仕様が異なります。

断熱材の1戸あたりの最低使用量も定められました。例えば、「高性能グラスウール断熱材 24K 相当」を使用する場合は、一戸建ての住宅の屋根で6m3(容積)です。
省エネ判断基準にあるような5地域区分による差異はありません。
120㎡の屋根であれば、50mmの厚さがあれば良い事になります。
発行ポイント数は30,000ポイントです。

小規模な住宅や3階建て住宅の場合は、屋根リフォームによるポイント獲得は無理と考えられます。

バリアフリーリフォームの中に段差解消工事の項目が含まれています。
どの程度の数値が段差解消工事と言えるかどうかを研究する必要がありそうです。段差0はあり得ませんから。


関連記事:マンションをリノベーションして住宅エコポイント取得        住宅版エコポイント制度:新築は12月8日着工分から        省エネ法に基づくトップランナー基準相当の住宅        住宅版エコポイント制度での高効率給湯器        住宅エコポイントの申請をしました。
関連情報: ■ 家電量販店で窓を販売、エコポイント争奪戦が始まる ケンプラッツ 2010/01/20
ビックカメラ.jpg

■ 住宅版エコポイント、リフォームは上限30万円相当 ケンプラッツ 2010/01/18

■ 全マンションを住宅版エコポイント対象の仕様に、大京

■ 住宅版エコポイント制度の実施について(発行エコポイント数等) 経済産業省

■ 住宅版エコポイント制度の概要について 国交省

最終更新日:平成22年1月22日

住宅エコポイント3.JPG

■ サッシメーカー各社のエコポイント対象予定製品
   YKK AP  TOSTEM  三協立山アルミ  新日軽

■ 断熱材メーカーによる「住宅版エコポイント対応」に関する講習会
   旭ファイバーグラス

■ 住宅版エコポイントの交換商品を公募、国土交通省 ケンプラッツ 2010/01/29

ecopo0129.jpg

■ 住宅版エコポイント「内窓はお得」は本当か? ケンプラッツ 2010/02/10

■ 住宅版エコポイント 関連記事 ケンプラッツ

■ プロが教える 住宅版エコポイント 丸わかりガイド

■ 住まいづくりに追い風が吹いています。

Presented by パナソニック電工

■ 住宅版エコポイント、3月8日から申請受け付け ケンプラッツ 2010/02/23

住宅版エコポイント制度での高効率給湯器

住宅版エコポイント制度では、エコポイント対象住宅基準(共同住宅等)の中で、高効率給湯器とは以下のどれかに該当するものとされています。

   ・ガス瞬間式(潜熱回収型)給湯器
   ・石油瞬間式(潜熱回収型)給湯器
   ・電気温水器(ヒートポンプ式)で年間給湯効率(APF)3.0以上を満たすもの。

一般的にエコキュートの年間給湯効率(APF)は3.0~3.5です。
年間給湯効率(APF:Annual Performance Factor of hot water supply)とはJRA4050:2007Rに基づき、消費者の使用実態を考慮に入れた給湯効率を示すために、一年を通してある一定条件のもとに、ヒートポンプ給湯機を運転したときの単位消費電力量あたりの給湯熱量を表したものです。

年間給等効率.gif

エコウィル(ガスコージェネレーション)やエネファーム(家庭用燃料電池)についても、高効率給湯器とは呼ばれていませんがエコポイント対象住宅基準(共同住宅等)の中で対象となることが記載されています。
この表には戸建住宅で採用される可能性が高い設備機器が列挙されていますが、共同住宅は気になる表現です。今の所意味不明です。
また、この表には太陽光発電が含まれていませんが、
a) 省エネ法に基づくトップランナー基準相当の住宅
の中では、(3)に例として挙げられています。(?)
住宅事業建築主の判断の基準の中では、Es:「エネルギー利用効率化設備」として組み込まれています。
今後は共同住宅でも太陽光発電を採用することが一般的になるはずですが・・・。
  

住宅事業建築主の判断の基準・・・性能規準であることに対し、
エコポイント対象住宅基準(共同住宅等)・・・全体としては、仕様規準ですが一部性能規準を付加している様です。

高効率給湯器.JPG
1台当たりの国庫補助金  4万2000円 | 2万3000円 | 13万8000円

家庭用燃料電池国庫補助金は「従来型給湯器」の購入費との差額の1/2+設置工事費の1/2で、上限額は140万円。>>>判り難い・・・。

一般的にガスコージェネレーションシステムとは、ガスを使って電気と熱を取りだし、利用するシステムのことです。ガスで発電すると同時に、排熱を給湯や空調、蒸気などの形で有効に活用するのでムダがありません。一時エネルギーをエネルギー消費地で利用するので省エネ性にも優れています。

ガスエンジン方式、ガスタービン方式、燃料電池方式の3つの方式があります。

家庭用燃料電池については、車用も含めてあまり普及する勢いがあるとは思えないため、事業仕分け対象となる日までの時限的補助金のような気がします。

■ どちらがお得? エコキュート vs エネファーム 日経トレンディネット 2010/1/6

創エネ住宅.jpg
試算条件は、建築環境・省エネルギー機構「住宅事業建築主基準の判断の基準ガイドブック」などを参考に本誌が作成。電気料金、ガス料金のシミュレーションは、東京電力と東京ガスのウェブサイトを利用。太陽光発電システムの年間発電予測量のシミュレーションは、京セラのウェブサイトを利用した。各種データは2009年6月時点(資料:日経ホームビルダー)


エコポイント対象住宅基準(共同住宅等)の中では、節湯(せつゆ)器具とは何かについても述べられています。

節湯器具を採用とは以下の条件をすべて満たす場合である。
・台所において「節湯A(手元止水機能)」「節湯B(小流量吐水)」「節湯AB(手元止水機能+小流量吐水)」のいずれかを採用する。
・シャワーにおいて「節湯AB(手元止水機能+小流量吐水)」を採用する。

■ 節湯Bの
  台所用水栓KVK(ケーブイケー)流し台用シングルレバー式シャワー付混合栓KM708G

水受けトレーをお忘れなく
■ 節湯型機器の定義 INAXより
節湯器具.JPG

関連記事:住宅エコポイントの申請をしました。        マンションをリノベーションして住宅エコポイント取得        省エネ法に基づくトップランナー基準相当の住宅        住宅版エコポイント制度:新築は12月8日着工分から        増築にも住宅版エコポイント支給
関連情報:地球温暖化・エネルギー関係での経済産業省と国土交通省の連携強化に向けた中間とりまとめについて(経済産業省:12月25日)
<連携項目> ○住宅 【短期的取組】 ・住宅版エコポイントの活用による省エネ化の推進 →「明日の安心と成長のための緊急経済対策」(平成21年12月8日)に盛り込み →エコ住宅の建設、エコ住宅へのリフォームに対して住宅版エコポイントを発行する制度を創設 ・その他、下記の規制強化とパッケージとした、予算上の支援、税制上のインセンティブなどの強化 ・省エネ法の執行強化 →新築住宅における平成11年基準の達成率の向上 【中長期的取組】 ・断熱のみならず、設備(高効率給湯器、照明、太陽光発電等)も含めた住戸全体のエネルギー消費の基準の検討 ・住宅のネット・ゼロ・エネルギー化に向けたビジョンの打ち出し
■ 新評価基準APFとは…通年エネルギー消費効率(Anual Performance Factor) JRAIA(社団法人日本冷凍空調工業会)

■ トップランナー基準とは (財)省エネルギーセンター

トップランナー方式.JPG

■ 住宅事業建築主の判断の基準におけるエネルギー消費量計算法の解説  IBEC

■ 住宅版エコポイント、リフォームは部位別に加算 ケンプラッツ 2009/12/25

省エネ法に基づくトップランナー基準相当の住宅

住宅版エコポイント制度では、エコ住宅の新築において,
「b) 省エネ基準を満たす木造住宅 」と共に
a) 省エネ法に基づくトップランナー基準相当の住宅
をポイントの発行の対象としています。

省エネ法のトップランナー基準(省エネ+α(高効率給湯器等))相当の住宅
という住宅の具体像が次第に明らかになりつつあります。この1行を理解するには、
      ■ 省エネ法
      ■ トップランナー基準
      ■ 高効率給湯器
      ■ 相当 とは
という語彙の持つ意味を解明せねばなりません。

1979年制定の省エネ法は1998年京都議定書の議論を背景に、大幅な改正がなされました。

特に民生・運輸部門のエネルギー消費の増加を抑えるため、エネルギーを多く使用する機器ごとに省エネルギー性能の向上を促すための目標基準(「トップランナー基準」)が設けられました。
トップランナー基準は、「エネルギー多消費機器(自動車、電気機器、ガス・石油機器等)のうち省エネ法で指定するもの(「特定機器」と言います)の省エネルギー基準を、各々の機器において、基準設定時に商品化されている製品のうち最も省エネ性能が優れている機器の性能以上に設定する」というものです。省エネ法の特定機器に指定される要件は次の3点となっています。

1.我が国において大量に使用される機械器具であること。
2.その使用に際し相当量のエネルギーを消費する機械器具であること。
3.その機械器具に係わるエネルギー消費効率の向上を図ることが特に必要なものであること
(例えば、エネルギー消費効率の改善余地、社会的要請等があること)。

2006年4月には、3.5トン超の重量自動車(バス・トラック)、液晶・プラズマテレビ、ジャー炊飯器、電子レンジ及びDVDレコーダーが新たに特定機器として追加されました。また、2006年9月には、家庭用エアコンディショナー、電気冷蔵庫及び電気冷凍庫のトップランナー基準の改定が行われました。特定機器は、2006年9月現在、21品目が対象とされており、今後さらに対象機器の拡大や各機器のトップランナー基準の見直しが検討されています。


改訂2006年9月版 トップランナー基準早わかりより

ここで言われているトップランナー基準の対象は機器でしたが、住宅版エコポイント制度ではこれを様々な建材や設備機器の集合体である住宅にまで対象を広げようとする定義・考え方のようです。

国土交通省と経済産業省のコラボレーションが期待されます。

エコキュートや太陽光発電設備は、今の所特定機器とはされていませんが、


(1) 省エネ判断基準を満たす外壁、窓等と高効率給湯設備(併せて節湯器具を設置)
(3) 省エネ判断基準を満たす外壁、窓等と太陽光発電設備

を備えた住宅が、トップランナー基準相当の住宅の一例として挙げられています。節湯(せつゆ)器具と言うものがあったんですね?(初耳)

平成20年時点での一般的な設備を備えた場合のエネルギー消費量と比べ、概ね10%の削減が条件とされていますが、太陽光発電設備を備えていない住宅と比較すると10%のエネルギー消費量削減は容易と考えられますので、太陽光発電設備は、国や地方行政庁による100万円程度の設置補助金に加えて、住宅版エコポイント制度の30万円(予想)が期待できそうです。(重複取得についてあまり明確には記載されてはいない様な気もする)
事業仕分けで太陽光発電補助金にメスを入れた民主党RE?女史の目に留まるまでの時限的ポイントになる可能性を感じます。

新築住宅のトップランナー基準とは、『住宅事業建築主規準』(IBEC)を指すようです。
住宅事業建築主規準は建売住宅向けの省エネに関する新基準で、Web上で一次エネルギー消費量の基準達成率が算定出来ます

規準相当については、どこが10%程度の一次エネルギー消費量削減量を公平・理論的に判定できるのかについての不安が残ります。
住宅事業建築主の判断の基準」では、住宅事業建築主に対して全国平均で規準の「基準一次エネルギー消費量(単位 1年につきギガジュール)」を満足することが求められています。エコポイント対象住宅は1件ごとに満足する必要がありますから、ここのところが「相当」の意味を指しているのかも知れません。

■ 国交省 住宅版エコポイント制度の概要について  最終更新日:平成21年12月24日

(2) エコ住宅の新築

次のa)又はb)に該当する新築住宅をポイントの発行の対象とします。

a)  省エネ法に基づくトップランナー基準相当の住宅

 外壁、窓等の断熱性能に加えて、給湯設備や暖冷房設備等の建築設備の効率性について総合的に評価して得られるエネルギー消費量が、省エネ法に基づく住宅事業建築主の判断の基準(以下「トップランナー基準」という。)相当(※2)に適合する新築住宅を対象とします。

ポイントの申請には、上記基準に適合することについて登録住宅性能評価機関等の第三者機関による証明を受ける必要があります。

(参考)トップランナー基準
トップランナー基準で求める水準は、省エネ判断基準を満たす(※1)外壁、窓等を有する住宅に、平成20年時点での一般的な設備を備えた場合のエネルギー消費量と比べ、概ね10%の削減に相当し、例えば、

(1) 省エネ判断基準を満たす外壁、窓等と高効率給湯設備(併せて節湯器具を設置)
(2) 省エネ判断基準を満たす外壁、窓等と熱交換型換気設備や高効率空気調和設備
(3) 省エネ判断基準を満たす外壁、窓等と太陽光発電設備
(4) 省エネ判断基準を超える高い断熱性能を有する外壁、窓等

を備えた住宅などが、考えられます。

b)  省エネ基準を満たす木造住宅

省エネ判断基準を満たす外壁、窓等を有する木造住宅を対象とします。
木造住宅であるかどうかの判断は、確認済証、建築工事届等において、「主たる建築物の構造」が「木造」と記載されているかどうかによるものとします。

ポイントの申請には、上記基準に適合することについて登録住宅性能評価機関等の第三者機関による証明を受ける必要があります。

※1 省エネ判断基準を満たすとは以下の基準のいずれかに適合することです。
  ・住宅に係るエネルギーの使用の合理化に関する建築主等及び特定建築物
の所有者の判断の基準

  ・住宅に係るエネルギーの使用の合理化に関する設計、施工及び維持保全の指針

※2 トップランナー基準相当とは以下のいずれかに適合することです。

  (一戸建ての住宅の場合)
  ・住宅事業建築主の判断の基準
  (共同住宅等の場合)
  ・エコポイント対象住宅基準(共同住宅等) 


高効率給湯設備・節湯器具・高効率空気調和設備等 については、

エコポイント対象住宅基準(共同住宅等)における等とは、長屋、重ね建て住宅、連続建て、店舗付住宅を含むという意味のようです。
「品確法」という世界で、一定の意味を持つ用語で、一般の消費者には判り難い表現です。法律とはそういうものですが。
トップランナー基準の主旨(関連情報参照)からすれば、シンプルに年間一次消費エネルギーがある値以下(地区毎)となる住宅を対象とする事も考えられるのではないでしょうか。
           ・・・簡易計算ソフトが必要となりますが。
一次エネルギー消費量の基準達成率で判定する事とすれば、トップランナー基準相当の判断基準を作成する必要は無かったでしょうが、共同住宅用の住宅事業建築主の基準は未だ無いようです。これがあればもっとすっきりした制度設計にすることが出来たのではないでしょうか。

売電を加味すれば、太陽光発電により年間一次消費エネルギーをとする住宅もあり得ます。

残る課題は、慎重で公正な判定と検査になると考えられます。

戸建住宅に対する基準を整理すると
■ 木造住宅
    省エネ基準(平成11年基準)  又は、
    住宅事業建築主の基準
■ 木造住宅以外
    住宅事業建築主の基準

共同住宅等に対する基準を整理すると
■ 木造住宅
    省エネ基準(平成11年基準)  又は、
    エコポイント対象住宅基準(共同住宅等)
■ 木造住宅以外
    エコポイント対象住宅基準(共同住宅等)
となります。(リンク部分がトップランナー基準相当)


関連記事:住宅エコポイントの申請をしました。        マンションをリノベーションして住宅エコポイント取得        太陽光発電が好きです        住宅版エコポイント制度:新築は12月8日着工分から        住宅版エコポイント制度での高効率給湯器        増築にも住宅版エコポイント支給        住宅エコポイント即時交換の還元方法
関連情報 ■ トップランナー基準の特徴  ECCJより
トップランナー規準.gif
機器のエネルギー消費効率の基準の決め方として大きく3つの方法がある。即ち、対象とする機器の全ての製品が基準値をクリアすることを目標とする最低基準値方式、対象となる機器の全てが平均値としてクリアすることを目標とした平均基準値方式、それと基準値策定時点で最も高い効率の機器の値を超えることを目標とした最高基準値方式(トップランナー基準)である。 最低基準値方式として、現在世界で最も広く取り入れられている方式は最低エネルギー消費効率基準(MEPS: Minimum Energy Performance Standard)である。この最低エネルギー消費効率基準では、対象となる機器の全ての製品が超えなければならない最低の値を定め、超えられない場合はその製品の出荷を差し止める等の措置が取られる。この方法は一見極めて分かり易いが、全ての製品が超えるべき値を設定するには経済的妥当性について評価が十分なされる必要がある。最低基準値方式を採用している米国においては、基準値策定までの間LCA評価を始めとして経済的妥当性に関する評価が様々な角度から検討されている。また、最終的には製造事業者側の意向が反映される等全てが論理的判断による訳にはいかず、基準値の決定に調整を要し策定までに長期間を要する。 2番目の平均基準値方式は、我が国の省エネ法成立時に機器のエネルギー消費効率として取り入れた方式である。目標値は、製造事業者等からの情報(ヒヤリング、関連資料の提出等)に基づき、技術的改善の可能性、区分ごとの改善が全体の改善に及ぼす寄与度などの要因を考慮して任意に決められる。この方式では、目標年度に対象とする機器が、製造事業者毎、区分毎に出荷台数の加重平均で目標値を達成すれば良いこととされる。従って、この方式に依れば、エネルギー消費効率より他の性能に重きを置いた機器に需要がある場合は、その機器のエネルギー消費効率が基準値より劣っていた場合でも、市場に出荷することができることとなる。即ち、その機器の同一区分の製品で基準値より高効率な機器を出荷することにより、平均値として基準値を達成すれば良いわけである。この方式は、製造事業者等の自主的活動を促すための目標基準値としては充分機能するものであるが、基準値設定が任意的であるため、その基準により省エネルギー効果は大きく左右される。 地球環境問題の高まりにより、省エネルギーへの期待と役割が大きくなり、エネルギー消費機器のエネルギー消費効率を可能な限り高めることが要請されるようになった。この様な背景から生まれたのがトップランナー基準である。これは、基準値策定時点において市場に存在する最もエネルギー効率が優れた製品の値をベースとして、今後想定される技術進歩の度合を効率改善分として加えて基準値とする方式である。当然の事として目標基準値としては極めて高いものとなるが、達成の評価方法としては平均基準値方式と同じく出荷台数による加重平均として基準値を超えれば良いものとなっている。加重平均値を用いることの意味合いは平均基準値方式と同じであり、製造事業者等がよりエネルギー消費効率の優れた機器を開発するインセンティブに繋がるとの意図がある。何よりもこの方式に依れば、設定する目標基準値が明確であるので、基準値策定のための検討がスムーズにでき、検討開始から基準値設定までに要する期間が短くて済むことである。一方で、機器の製造事業者等に対しては、技術的、経済的に相当の負荷を掛けることになるので、基準値達成の可能性等についての事前のネゴシエイションを業界内で充分取ることと、基準値を達成した商品の販売促進策を取ること等が重要となる。
■ 「新築住宅」に関する「エコポイント対象住宅証明書」発行業務のご案内  日本ERI㈱

■ 省エネルギー性に関する基準(省エネルギー対策等級4)の概要

住宅金融支援機構 フラット35Sより

住宅版エコポイント制度:新築は12月8日着工分から

住宅版エコポイント制度の概要が決まったようです。
                                      >>>>>国交省

住宅エコポイント.JPG
国交省HPより

対象となる新築住宅の着工時期は当初2010年1月1日着工分からと予定されていましたが、遡って、前倒しで12月8日着工分からと発表されています。但し2009年度2次補正予算成立後に工事が完了し、引き渡された物件が対象となります。

リフォームでのポイント付与は、当初の予定通り来年1月1日以降に着工したものが対象となる様です。

政府が打ち出した追加経済対策(1000億円)の目玉で、温室効果ガス削減と景気対策を兼ねた“一石二鳥”を狙う政策。

2 エコポイント発行の対象   (1)エコリフォーム(a又はbに該当するもの) a)窓の断熱改修(内窓にサッシをつけて二重サッシにする、窓ガラスを複層ガラスに取り替えるなど) b)外壁、天井又は床の断熱材の施工 ※ a又はbに併せて、バリアフリーリフォームを行う場合は、ポイントを加算することとします。   (2)エコ住宅の新築(a又はbに該当するもの) a)省エネ法のトップランナー基準相当の住宅 b)省エネ基準(平成11年基準(省エネルギー対策等級4))を満たす木造住宅
エコポイントの交換の対象商品として、家電エコポイントと同様に、商品券、プリペイドカード、省エネ等に優れた商品などが対象となる予定ですが、発行されるポイント数も大きくなることから、交換対象を多様化する方向で検討されるそうです。

エコ住宅を新築してエコポイントを申請するためには、その住宅がエコポイント発行の対象であることを証明する以下の書類が必要になります。

<木造住宅の場合>  以下のいずれかの書類

  a)住宅性能表示制度(省エネルギー対策等級4)の設計住宅性能評価書
  b)長期優良住宅の認定通知書又は適合証
  c)住宅省エネラベル(第三者評価)の適合証
  d)フラット35S(省エネルギー性)の適合証明書

<木造住宅以外の場合>  以下のいずれかの書類

  a)住宅省エネラベル(第三者評価)の適合証
  b)フラット35S(20年金利引き下げタイプ 省エネルギー性)の適合証明書

■1. 長期優良住宅普及促進事業の補助金交付を受ける場合は、住宅版エコポイント制度は利用できないそうです。

■2. 登録住宅性能評価機関において、上記の書類以外でエコポイントの発行対象となることを証明する書類を発行する業務を行うことを予定しているそうです。

■3. 賃貸を含む共同住宅も省エネ基準等の要件を満たせば対象となります。

■4. ポイント加算されるバリアフリー改修は、手すりの設置、屋内の段差解消、通路または出入り口の幅の拡張の3項目いずれかおみが対象となります。

■5. (2)エコ住宅の新築のa)省エネ法のトップランナー基準相当の住宅 
      については、耳慣れない言葉なので意味がよく判りません。
住宅省エネラベルにも関連があるようです。    >>>>>登録建築物調査機関
エコキュートや太陽光発電機器は、トップランナー対象機器にはなっていませんので、国庫補助の重複を避ける事を含めて、詳細については今後の課題となる事でしょう。

■6. 評価書、適合証、適合証明書等の審査と共に、現場検査をどの機関が責任を持つかが重要なことで、注目すべきです。違反に対する罰則はあるのでしょうか。

省エネ性マーク.png
省エネ性マーク(100%以上達成は緑色、100%未満は橙色)

   国際エネルギースターロゴ.gif     統一省エネラベル.jpg
   国際エネルギースターロゴ     統一省エネラベル

ポイントは貯蓄しても意味がありません。消費してこそ経済対策となります。
12月8日は、同制度を閣議決定した日。エコをキーワードに個人消費の拡大を図るとともに、住宅メーカーをはじめ住宅関連業界を活性化させることを狙っていますが、狙い通りとなるでしょうか。
新築で30万P程度がイメージされているようですが、詳細は未定につき後日・・・・。

リフォーム詐欺のネタに使われないことを祈ります。


関連記事:住宅エコポイントの申請をしました。        マンションをリノベーションして住宅エコポイント取得        長期優良住宅が標準仕様        省エネ法に基づくトップランナー基準相当の住宅        住宅版エコポイント制度での高効率給湯器        増築にも住宅版エコポイント支給        バリアフリーリフォームによる所得税額の特別控除

関連情報:住宅版エコポイント、“一石二鳥”の皮算用 ケンプラッツ 2009/12/18
       住宅版エコポイント、申請時に証明書の添付が必要に ケンプラッツ 2009/12/22
       住宅版エコポイント、リフォームは部位別に加算 ケンプラッツ 2009/12/25

First 1 2

« リフォーム全般 | メインページ | アーカイブ | 住宅瑕疵担保履行法 »

このページのトップへ

最近の画像

  • 消防点検報告書
  • 庭園灯
  • トップライト
  • 増改築等工事証明書
  • 段差解消
  • 長計