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雇用契約書、巻いてる?
こんにちわたいらです。
むかしむかしあるところに、
夫婦で20年近く営んでおる歯医者さんがあったそうな。
歯科医の夫は亀吉、歯科助手の嫁は鶴子。
あるとき掛け持ちしちょるアルバイトの姫凛(ぷりん)が鶴子にこう言ってきたんだそうな。
「もう一個働いている方の歯医者さんでぇー、
なんか有給休暇とかボーナスあるらしくってぇー、
こっちはどうなってんのかなーって思ったんですけどぉー。」
鶴子は普段から姫凛の勤務態度に不満があってのぅ、
遠まわしに「有給ボーナスよこせ。」に聞こえてカチーンきてこう返したんだそうな。
「あたしに言われてもしらないわよ!もう一個の方と話しなさいよ!」
結果、鶴子と姫凛の間には修復できない溝ができてしまったんだそうな。
後日、鶴子が聞いて聞いてーってわしんとこ来てな、
「やる気もないくせにナメてると思いませーん??」つって言うて来たんじゃ。
たいら「そうだね、プロテインだね。」
たいら「控え目に言って鶴子、あんたが9:1で悪い」
鶴子しゅぅぅぅうん・・・・
まずもってなんで遠まわしに聞こえたかは知らないけど
姫凛ちゃんのメッセージは明らかに運営上一定の権限を有する
鶴子に対しての「有給ボーナスよこせ。」の要望。
その要望に対して雇用契約書の内容を確認せず、
感情的になってその場で「知るかボケェェェイ!!」との返答。
ポジショントークって知ってるか、鶴子よ。
よくよく聞くと過去種類は違えどアルバイトとのトラブルがあって
雇用契約書はきちんと巻くようにしてたらしいのである。
行政書士に丸投げして中身はまるで把握してなかったらしいのである。
雇用契約書はあくまで雇い主がトラブル防止のために作成するものであって
法律上必ず必要というわけではありません。
雇用条件に関して一定の通知義務はもちろんありますが。
おそらく歯科医を掛け持ちしていたということは週30時間に満たない契約でしょうが、
年間で5日間とかその程度の有給休暇を取得する権利があったものと思われます。
たぶんボーナスを支給するという内容は含まれていないでしょう。
同一労働同一賃金の施行によって今後潮目が変わってくる可能性は十分ありますけども。
だから鶴子がすべきだったことは、雇用契約書を読み合わせて
「有給休暇についてはてめぇみてぇなヘタレにも権利があるらしいからしぶしぶ取らせてやる。
ボーナス支給についてはこれっぽっちも書いてねぇだろおととい来やがれ。」
これが正解。わかった?鶴子。
例のごとく酔っ払った鶴子は「あたしに言われてもーってなりません?」を連呼してた。
あんたは姫凛ちゃんからみて立派な雇い主なんだよ。
「ごめんね、私は詳しいこと把握してないから院長に聞いてくれる?」なら許容範囲。
もう一個の歯科医がどうとかはまるで関係茄子。
姫凛ちゃんがちゃんと自分の雇用契約書読み返して、
それをバックデータにしていたら貴女はたぶん挽き肉になって茄子と炒められてた。
オイスターソースが予想以上にドバァってなってしょっぱくて食えねーってなってた。
まぁ実際亀吉はちゃんと鶴子にお説教したそうなんだが。
亀吉最初で最後の登場。
で、私が「9:1」と言った1にあたる部分なんですが、
雇用者側の立場からすると、被雇用者が自身の義務を全うせず
権利ばかりを主張されたらそりゃ嫌になるよね、と。
ただし契約は契約。期間内はそれに則るしかない。
で、評価に跳ね返すなり契約を更新しないなりの措置を取れば良い。
総括に入りますが、先述の通り今後の働き方改革法案と関連法案改正によって
雇用契約のあるべき実態がすごくあやふやで、雇用者と被雇用者が空気の読み合いになります。
トラブル回避、ひいては訴訟リスク低減のためにも
現実的かつ法的に極力ホワイトな雇用契約書を巻いて、被雇用者の暴動に備える必要があるでしょう。
来るときはまとまってきますからね。
あたいもーあたいもーなんつって。
でわでわ