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コーチングとティーチングの使い分け
こんにちわたいらです。
就職や異動の多いこの時期ですが、企業等にお勤めの方は
「優秀で素直な新卒社員が入ってくるといいなー」
「優しい先輩や上司がいてくれたらいいなー」
とか思ってらっしゃる人も多いかと思います。
で、今更感もありますが上司、先輩の方向けに
コーチングとティーチングの何が違ってどのように使い分ければいいのか
ということを改めて解説していきます。
部下は先輩や上司を選べないですからね、
大切な部下のモチベーションやスキルを上げるのは上職の責務です。
企業に10年間勤めていた私の経験としては、
コーチングをベースに部下のパーソナルに応じたティーチングを施すのが最善策です。
私は上司が毎年のようにコロコロ変わっていたので
コーチングスタイルの人とティーチングスタイルの人が入れ代わり立ち代わりで
散々振り回された苦い思い出があります。。。
・コーチングは引き出すこと
・ティーチングは教えること
こういった定義付けがなされることが多いですが、
コーチングをベースにした指導をできている人は少ないと感じています。
「社内でちょっと目新しいセールスコンペやりたいから担当よろしく」
を例に挙げて解説していきます。
部下が確実に有能で信頼関係が築けている場合は上記のセリフ一発でOKですよね。
- 「ある程度整った企画書必要ですか?」
- 「予算とかスケジュールのイメージってありますか?」
こういったまともな質問が部下から出てくるようならティーチングは不要でしょう。
むしろ細かい指示を出せば出すほど部下のモチベーションは下がります。
私も新しい上司にこれをやられてげんなりした思い出があります・・・
問題なのは、能力もスキルも未知数な部下に指示を出す場合。
一番やりがちなのがティーチングから入ることなんですが、これは良くないです。
- 「セールスコンペは手段であって目的ではないからね」
- 「目標感はコレで、スケジュールコレで、表彰内容こんな感じで」
こういった指示を出すと、モチベーションとスキルがある部下は
「は?ほんなら自分でやったらえーやんけ」
ってなります。
そうでない部下は「え?わかんないわかんない」ってなります。
じゃあどうすればいいのかと言いますと、
「明日までに雑で構わないからアイデアまとめてくれる?」
この方法であれば「とりあえずやってみるか」と思ってくれる、はず。
ここで出てきたもので部下を評価するのではなく、
どの程度のティーチングによるフォローが必要かを見定める機会にします。
両極端な話になりますが、
パワポ10枚の渾身の資料を作ってきたならばモチベーションとスキルは折り紙付き。
目的意識に齟齬のある部分や計画に無理がある部分については
本人のモチベーションを下げないように配慮しながら修正を指示しましょう。
何も出て来ない、雑記レベルのものがでてきたならばティーチング寄りにシフト。
- 「まずは目的と考え方、実施方法について一緒に考えてみようか。」
- 「普段成績が良くない人にもやる気出してもらうにはどうしたらいいかな。」
それでも部下が思考停止しないように根気強く問いかけることが大事です。
ほとんどすべての業態において言えることですが
コーチングよりもティーチング、ティーチングよりも自分でやる方が楽です。
いかにして部下の思考を促し、短期間で自走できるスタッフにできるかは
上司や先輩のコーチングスキルにかかっています。
個人のコーチングスキルによる教育品質やマインド醸成のバラつきについては
マニュアルによる可視化、共有で軽減することができますが、
この話はまたの機会に(笑)